職場の人権・第217回例会(2018年9月)のお知らせ

■第217回研究会(18年9月) 

  進化する韓国の労働行政と労働運動

 と き  9月22日(土) 午後1時30分~4時30分  
 ところ  エルおおさか(大阪府立労働センター)5F研修室2(電話 06-6942-0001)          
      (地下鉄谷町線、または京阪電車「天満橋」駅下車。西へ徒歩5分)

  報告者:金 光男さん(在日韓国研究所)

  コメンテーター:安 周永(アン・チュヨン)さん(龍谷大学政策学部准教授)

 横暴を極める安倍政権は、ついに「働き方改革」なるものまで強行採決しました。この法案が積み上げられてきた労働法制、さまざまな規制の緩和に道を開くものであることは、多くの人たちが指摘しているところです。もはや議会内での攻防に留まる限り、その限界は明白と言えるでしょう。
 一方韓国では、民衆のロウソク革命によって朴槿恵政権を退陣に追い込み、文在寅政権を誕生させました。そして日本とは真逆の労働政策が進められようとしています。朴元淳ソウル市長の労働政策、貧困の解消、非正規職の正規化は注目されているところですが、そうした取り組みが文政権にも連動し引き継がれ、いま大きな労働政策の変化、改革が起こっています。そうした政策を突き動かし下支えしている民衆の運動、労働者の闘いは果たしてどうなっているのか。私たちの教訓としてあります。
 韓国の情勢、民衆の運動に精通し、いつも的確な情報と緻密な分析で私たちを鼓舞してきた金光男氏にご報告していただきます。また、『日韓企業主義的雇用政策の分岐-権力資源動員論からみた労働組合の戦略』等著されている、安周永先生にコメントしていただきます。ご参集ください。

職場の人権・第216回例会(2018年8月)のお知らせ

■第216回研究会(18年8月) 

 生きづらさを抱える若者への<就労支援>とは何か

  と き 8月4日(土) 午後1時30分~4時30分  
  ところ エルおおさか(大阪府立労働センター)501号室(電話 06-6942-0001)          
      (地下鉄谷町線、または京阪電車「天満橋」駅下車。西へ徒歩5分)

  報告者:貴戸 理恵さん(関西学院大学教員)
  コメンテーター:山田 潤さん(「学校に行かない子と親の会」世話人代表)

 仕事をめぐる状況が過酷化・不安定化するなか、さまざまな生きづらさを抱え、仕事をしようとしても前に進めなかったり、そもそも「働きたい」と思えない人が目につくようになっています。「職場とつながりにくい人の人権」を念頭に置いて、生きづらさを抱える人への就労支援について考えます。具体的には、報告者が関わる「生きづらさから考える当事者研究会」の事例から、対話によって自己ニーズを生み出していく居場所的な実践に注目します。その際、居場所を重視してきた不登校運動の言説と実践のなかにヒントを見ていくことになります。
 コメンテーターは、定時制高校の教員時代から、学校から職場への若者の移行のありかたに関心を寄せ
てきた山田潤さんにお願いしています。ご参集ください。

職場の人権・第215回研究会(2018年6月)のお知らせ

■第215回研究会(18年6月) 

   社会運動と若者
    ―新たな労働運動へのヒントを探る

  と き  6月16日(土) 午後1時30分~4時30分  
  ところ  エルおおさか(大阪府立労働センター)604号室(電話 06-6942-0001)          
   (地下鉄谷町線、または京阪電車「天満橋」駅下車。西へ徒歩5分)

  報告者:富永 京子さん(立命館大学産業社会学部教員)

  コメンテーター:高橋 慎一さん(ユニオンぼちぼち)

 労働組合の推定組織率は17.1%(2017年)まで落ち込み、多くのコミュニティユニオンは後継者不足の問題を抱えています。本例会では、近年、労働運動の「新たな担い手」として注目されてきた若者たちに焦点を当て、彼/彼女らが社会運動をどのように捉えているのか、また旧来の社会運動(家)をどう見ているのかを考えていきます。
 報告者の富永さんは著書『社会運動と若者』(2017年)において、社会運動に参加する若者たちが、非日常の「出来事」ではなく日常の延長として運動を認識していることを指摘しています。働き手たちが「労働者」として同じ目標を共有することが難しい状況のなかで、ユニオンはどのように労働問題に取り組んでいくことができるのでしょうか。「ある運動に従事する者が何かを共有しているという強い仮定を前提とすること」(『社会運動のサブカルチャー化』、2016年)の問い直しを起点に、これからの労働(組合)運動に求められることを議論し、探っていきたいと思います。また、ユニオンぼちぼちの高橋真一さんにコメントをいただきます。ご参集ください。

職場の人権・第214回研究会(2018年5月19日)のお知らせ

■第214回研究会(18年5月) 

 女性の働き方は変わったのか?!
   人間らしい働き方と労働運動の変革を求めてのオルグ活動

  と き  5月19日(土) 午後1時30分~4時30分  
  ところ  エルおおさか(大阪府立労働センター)501号室(電話 06-6942-0001)                  (地下鉄谷町線、または京阪電車「天満橋」駅下車。西へ徒歩5分)

  報告者:伍賀 偕子さん(元大阪総評オルグ/元関西女の労働問題研究会)
   コメンテーター:横田 伸子さん(関西学院大学教員)

 いまやあまり聞かれなくなった「オルグ」、その数少ない女性オルグ一筋に長年活動されてきた伍賀さんに、女性の自律と労働運動にかけた思いについて語っていただきます。伍賀さんは、オルグの一方で「関西女の労働問題研究会」を結成、事務局長・代表を歴任、さまざまな講座、出版活動をおこない、『敗戦直後を切り拓いた働く女性たち~「勤労婦人聯盟」と「きらく会」の絆』(2014年6月)、『女・オルグ記~女性の自律と労働組合運動のすそ野を広げて』(2016年6月)なども著しています。
 例会では、大阪総評オルグとして、女性運動と国民生活対策を担当した24年間にめざしてきたものと、その実践過程を省みて、これからの課題につなげたい、と抱負を語っておられます。
 またコメンテーターの横田さんに、「日韓の労働組合、とくに両国の女性労組同士のおつきあいは密接で、お互いに様々な影響を与え合っている」ことの報告をしていただきます。ご参集ください。

職場の人権・第213回研究会(2018年4月)のお知らせ

第213回研究会(18年4月)    コミュニティ・ユニオン関西ネットとの共催

労働契約法18条 有期雇用「5年ルール」の活用を!

  と き  4月21日(土) 午後1時30分~4時30分
  ところ  エルおおさか(大阪府立労働センター)701号室(電話 06-6942-0001)          
              (地下鉄谷町線、または京阪電車「天満橋」駅下車。西へ徒歩5分)

  報告者:脇田 滋さん(龍谷大学名誉教授)
  コメンテーター:丹野 弘さん(大阪労働局雇用環境・均等部指導課)
  アッピール:木村 真さん(コミュニティ・ユニオン関西ネット事務局長)

 安倍首相は、今通常国会を「働き方改革」国会と吹聴し、「働き方改革推進一括法案」を上程していますが、「1億総活躍社会」なり「女性活躍社会」、「人づくり革命」など、首相の「耐えられない言葉の軽さ」には唖然とさせられます。
 非正規雇用労働者が2050万人と増大するなかで、有期雇用労働者のいわゆる「5年ルール」の適用が、今年4月から始まります。つまり有期契約を更新し、2013年4月から5年を経過したら無期雇用転換権が発生するということです。このことをめぐっていま使用者側の「無期転換」逃れがおこなわれたり、また有期雇用労働者がこのことをあまり理解していないこともあって、コミュニティ・ユニオン関西ネットを中心にキャンペーン活動もおこなわれています。
 脇田先生は、派遣法制定や改悪に警鐘をならしてこられた第一人者で、いち早く「2年ルール」を導入した韓国の動向についても精通されています。また、大阪労働局の丹野さんに、労働行政からの取り組み、動向についてコメントしていただきます。ご参集ください。